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形態創生コンテスト2019 応募作品「Glowing playland」

小御門 真伍

新学術領域研究の植物構造オプトという取り組みで、形態創生コンテスト2019に応募しました。
今回の応募テーマが「バイオミミクリーが生み出す形態」ということで、津川暁先生(奈良先端科学技術大学院大学 特任助教)とタッグを組んで植物の「重力屈性」という特性をシミュレーションに取り入れて、時間に伴って変化する形態及び空間を生み出しました。

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コンセプト

植物の安定でしなやかな力学特性は古くから建築に生かされてきました。私たちは、植物特有の枝ぶりのしなやかさ、有機的な曲線を描く植物っぽさ、それらが空間を構成した際の心地良さを同時に併せ持つ”成長する公園”(Glowing playland)を提案します。木の遊具の枝ぶりは”1時間ごとに変化する”ため、子どもは驚きと楽しさと共に成長します。また、子どもの多様な成長に応じて大小さまざまな遊具の遊び方が”1週間ごとに変わる”ため、それを見守る大人も親としての成長を感じます。現代の多様なライフスタイルに呼応して、子どもと大人それぞれが成長を感じ、また行きたくなるような地域の憩いの場を創造します。

樹木の持つ「しなやかさ」「植物っぽさ」「心地良さ」を樹木型の遊具と空間に落とし込みました。

時間変化に伴う遊具の変化

今回考案した樹木型の遊具は子どもが枝を持つと持ち上がる「上方制御タイプ」と手を離すと持ち上がる「上方制御タイプ」が存在します。そのため、時間や使用頻度によって遊具一つ一つの形状が異なり、最終的に空間全体が変化します。

重力屈性のシミュレーション

今回用いたモデルは「バーテックスモデル」という細胞等の動きを表現する際に用いられるモデルを使用しました。複数のパラメータを設定し、時間を刻んでいくことで植物の重力屈性を2次元的に表現しています。

選考結果としては入選できませんでしたが、他分野の先生とのコラボの実現や知見の共有することができ、植物構造オプトとして前進した取り組みでした。

MEMBER

デザイン統括
細見 亮太

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